餌の与え方
メダカは前項(消化のしくみ)でお話ししたとおり無胃魚ですから、少しずつしか餌を食べられません。餌を与えるときは、メダカの口の大きさに合った餌を選び、1回に数分で食べ切る量を、1日に2~3回与えるようにしてください。たくさん与えすぎると、食べ残した餌が腐敗して水質を悪化させ、ひいては病気の発生にもなります。餌は多すぎるよりも、むしろ少なめのほうがよいでしょう。メダカはもともと丈夫な生き物ですから、2~3日与えなくても死ぬようなことはありません。1日の給餌の時刻も、水温の低いときはできるだけ避けるようにし、夏以外はだいたい9時以降に1回目を与え、あと昼に2回目、そして午後3時頃までに最後の給餌をするようにしてください。ただし夏場は、水温の上昇も早いため、8時前後に1回目、午後1時前後に2回目、そして午後5時以後に最後の給餌をします。夏場も日除けをしている場合は、夏場以外と同じ条件でよいでしょう。
餌の種類
餌は大きく分けて、
・生き餌-ボウフラ、ミジンコ、アカムシ
・人工飼料-各メーカーから販売されている。
*生き餌
ボウフラ
蚊の幼虫で、メダカの成魚には一番よい餌です。
ミジンコ
動物性のプランクトンで、非常に小さいので稚魚用の餌としてよく使われます。
アカムシ
ユスリ蚊の幼虫で、成魚によいでしょう。
いずれにしても、生き餌は栄養価が高く、魚もよく食べますが、簡単に入手できないのが難点です。ただ、最近では生き餌を急速冷凍して、真空パックにした冷凍餌も市販されていますので、産卵期の栄養補給や冬場の生き餌が手に入りにくい場合などに上手く利用したらよいでしょう。
*人工飼料
各メーカーからいろいろと市販されていますので、非常に便利です。人工飼料といっても、最近のものは栄養価の高い高品質のものが多く安心して使用できます。人工飼料の形状には、顆粒状、粉末状のものや、フレーク状、ペレット状など、さまざまなタイプがありますので、魚の大きさに合わせて選んでください。椎魚の飼育には、前記のエサを乳鉢ですりつぶしパウダー状にしたものを与えるとよいでしょう。最近ではメダカ専用のエサが販売されておりますので大変便利になりました。また、金魚の餌の中にもメダカの餅として使用できるものもありますので、いろいろと試してご自分に合ったものを見つけてください。ただし、いずれの餌の場合でもメダカの口の大きさに合った餌を与えることが重要です。前記、説明したそれぞれの餌以外にもいろいろとあると思いますので、ご自分にあった餌を見つけてください。メダカは雑食性ですから、自然界の中ではいろいろなものを食べています。おなかの中を調べてみると、水生昆虫や水面に落ちた小昆虫が主で、なかにはメダカの幼魚が見つかることもたびたびあります。最近騒がれている外来魚のブラックバスやブルーギルほどではありませんが、自分の子供まで餌の対象となるようです。