ビーシュリンプ レッドビーシュリンプの管理

餌の与え方、夏場対策と混泳

餌の選択と与え方

list 餌はどのようなものを?

餌にはそれぞれ特徴がある。無農薬のほうれん草が手に入るなら、茹でて与える。残った物はすぐに取り出す。アカムシは、栄養価が高いため短期間で大きく育てることができる。しかし、タブレットなどに比べ水が汚れやすい面もある。アカムシをメインに与えてレッドピーの繁殖に成功している人は、水質の変化が穏やかな幅90cm以上の水槽で飼育している場合が多い。水量の少ない30cm以下の小型水槽では、タブレット状の餌をメインにした方がよいでしょう。レッドピーは、栄養のバランスにはそれほど気を使わなくてもよいようです。もちろん、余裕があればいろいろな種類を与えたほうがいいでしょう。最近ではレッドピー専用の餌がいくつか開発されており、それらとアカムシをバランスよく与えるのが適している。しかしレッドピーには、餌の種類よりも餌の与え方の方が重要であり、繁殖に成功できるかどうかのポイントとなる。

list 食べ残しが出ないようにしよう

水を汚さないためには、餌は食べ残さないように与えることが基本である。特に、タブレット状の餌は食べ残しに注意すること。長時間水中にあるとふやけて泥状になってしまい、底床にめり込んで水質悪化を招くからだ。また、タブレット状の餌は水にふやけ過ぎると食いつきが悪くなる。レッドピーにとっては、どの種類のタブレットでも水中に入れてから1時間以内が食べ頃のようです。その1時間のうちに、水槽内にいるレッドピーすべてが飼料を食べることができ、かつ食べ残さないように与えるのが、理想的な餌の与え方である。粒状の餌を与える場合はそのまま与えれば良いが、タブレットの場合は米粒の半分位のサイズに割り、5~10匹に対して1粒を目安として与える。流木や水草を増やすほど、歩ける表面積や隠れるスペースが増え、レッドビーもすみやすくなる。ただし、全面に植え込むのではなく、手前の3分の1程空けておく。これで餌はただ水槽に放り込むのではなく、前面の空いたスペースに落とすようにする。適当に放り込むと、足場が悪い水草の上などに餌が落ちてしまい、ひとつの餌にたくさんのレッドピーが群がることができない。効率よく餌を摂ることができなくなってしまうのです。そうなると、食べ残しの出る可能性も高くなる。

list 給餌回数

餌は1日1回、適量を与えれば十分である。もし、何らかの事情で数週間ほど餌を与えられなくても、レッドピーはコケや水草などを食べているのでそれほど心配する必要はない。しかし、繁殖スピードにはかなりの差が出るため、繁殖を目的とするなら、毎日規則正しく餌を与えるべきだろう。高密度飼育している場合は、餌を与えないと 一般的には食害されにくいはずのアヌビアス・ナナ、ミクロソリウム、南米ウィローモスなどの水草が、茎を残して葉っぱが丸坊主になるほど食べられてしまうこともある。

夏場の高水温対策

list 夏はレッドピーの天敵

夏場にレッドピーが全滅してしまったという飼育者は非常に多い。なぜ夏場は難しいかというと、高水温になり水槽内の環境のバランスが崩れやすいことや、レッドピーがそもそも高水温に弱いことなどが理由としてあげられる。レッドピーが耐えられる水温の上限は30℃程度で、それ以上になると死んでしまう可能性が高い。またレッドピーの繁殖は、水温28℃以下を維持できないと非常に難しい。稚エビは親エビよりも体力がないためか、水温が高いとすぐに死んでしまうことが多い。十分な稚エビの生存を確保するのであれば、水温は26℃程度を推持するのが理想である。

list 水温の調節

水温を下げるために確実な方法は、部屋ごとエアコンで冷やしたり、水槽用のクーラーを利用することである。夏場に効率よく繁殖させるのであれば、エアコンもしくは水槽用クーラーは必ず使用したい。その他、手軽にできる対策として、水槽用冷却ファンの利用もあるが、水が蒸発しやすいので、こまめな水の継ぎ足しが必要となる。やはり、エアコンもしくは水槽用クーラーなしでは、レッドビーの現状維持が限界ではないでしょうか。

list その他の高水温対策

酸素は、高水温では水に溶け込みにくい。そこで、水中内にエアレーションをすることによって、強制的に溶存酸素量を増やすことも重要である。また、高水温時には水質変化が起きやすいため、一気に大量の水換えを行なうのではなく、水換えをする水量を減らして、そのぶん回数を増やすといいでしょう。さらに30cm程度と水量の少ない水槽で飼育している人は、60cmレギュラー(約55リットル)以上の水量がある水槽に変えたほうが良い。水量が少ないとその分水質や水温の変化が大きくなり、夏場では水槽内環境のバランスが崩れやすいからである。以上のように、夏場はいつもにも増して水質の状態を観察し、「毎日少しずつ」の水換えで変化があれば素速く対応することが重要でしょう。

レッドピーと魚の混泳

list 混泳に向かない魚は?

レッドビーの水槽に魚を入れる前に、その魚がレッドピーの全長よりも大きな口を持つかどうかをチェックしましょう。大きな口を持つ魚の場合、レッドピーを捕食してしまう可能性が非常に高いので、混泳は避けた方が良い。では、口がレッドピーよりも小さい魚ならば絶対に大丈夫かというと、そうでもない。一気に飲み込まれてしまうことはなくても、レッドピーの手足などから食べていき、最終的にすべて食べてしまうこともあるのです。

list 混泳に向いている魚は?

実際にどのような魚であればレッドピーとの混泳が可能かというと、これは非常に難しい。たとえ同じ種類の魚を入れた場合でも、隠れ家の数、魚に与える餌の量などにより異なるからである。グッピーやネオンテトラなどの魚と混泳させると、ある程度大きいレッドピーは食べられることがない可能性はあるが、稚エビに関しては食べられる可能性が高い。稚エビに対しても一切無害であった魚は、コリドラスとオトシンクルスだけであろう。やはり、レッドピーの繁殖を第一の目標にするのであれば、レッドピーだけで飼育するのがいちばんである。

list他の種類のエビも一緒に飼育したい場合、共存できるか?

ヤマトヌマエビのような大きなサイズになるエビには、レッドピーシュリンプや椎エビは捕食されることがあるようですが、ショップで見かけるミナミヌマエビやレッドチェリーシュリンプ、インドグリーンシュリンプなどであれば、レッドピーシュリンプとの交配が確認はされていませんので(ミナミヌマエビとレッドチェリーシュリンプは交配するかもしれません)、共存は可能かもしれません。が、他の種の繁殖能力が強くなり、いつの間にかレッドピーシュリンプが消えていた、ということもありますので、万全を期した飼育を希望される場合は、別にした方がいいと思います。

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