水に触れても大丈夫なグッズを用意
多くのカメがこの半水棲種に含まれます。基本的な飼育スタイルは、水場と陸の両方をそなえたアクアテラリウム。大きな特徴は、飼育容器に水が入るという点です。そのため飼育容器は、水が漏れないものが必須。陸上部分は単純に砂や砂利を盛り上げただけでは崩れやすいので、石やレンガなどで仕切りや土台を作り、その上に水ゴケや砂利を敷いて陸地を設置します。水中には、アクアリウム用のろ過装置を入れますが、水の深さに合わせたものをセレクト。日光浴用には、陸にホットスポットを作る他に、全体の照明や紫外線ランプもあるとよいでしょう。いずれの器具も水に触れることを考慮し、できるだけ防水または防滴加工されたものを選ぶのがよいでしょう。
飼育ケージ
半水棲ガメ用もケージにはガラスやアクリル製の水槽、プラケース、コンテナボックスなどが使われる。子ガメを飼う場合は、成長することを考えて大きめの水槽を選ぶ。コンテナボックスなども便利。
水槽
大型のものはアクリル、小型のものはガラス製が一般的。入手も容易で見ばえもよいのでおすすめ。
コンテナボックス
コンテナボックスは軽くて便利。衣装ケースも利用できるが、強度にやや不安があるので、要注意。
プラ舟
様々なサイズがあり、親亀の飼育に向く。ただし浅いので活発な種類は脱走対策をすること。
タライ
大型タライはホームセンターなどで入手可能。水抜き栓があり水替えに便利だが、カメに抜かれないよう注意。
底砂・底材
陸場や水底に利用すると自然の環境に近づけることができる。水草用のソイル系のやわらかい底砂は舞い上がるので不向き。粒の大きな砂利(小豆粒以上)は、カメが誤って食べると排泄されず体内に残ることがあるため、カメが食べても問題ないものを選ぶのが基本。入手のしやすさ、そうじの手間、見栄えなどを考慮した上で、カメに合ったものを選ぼう。
赤玉土
硬質と軟質があるが、水に溶けにくいのは硬質タイプ。カメが食べたときは軟質のほうが安心。
アクアリウム用底砂
色や粒などいろいろなタイプが互恵カメが誤って食べることを考えて大粒は避けるとよい。
水ゴケ
陸上部分に使用。上に生きたコケをはりつけたり、他の用土が水に溶けこまないよう下地として利用。
ピートモス
水に溶け出すことは少ないが、軽いので乾燥すると、カメの体につきやすいのが難点。
砂利
子カメや水深を浅くするカメの場合、斜めに砂利を敷き、高い部分を陸場にする。水槽の底に敷くと美観もアップ。
土台
陸地にレンガや砂、石、流木、ブロックなどで土台を作る。普通の発泡スチロールではカメの爪で削られてしまうので不向き。
レンガ
カメのサイズに合わせ、数や厚さを調整して陸場を作る。
石
ホームセンターなどで入手できる河原などで適したサイズの石を拾ってもOK。
硬質発泡ブロック
硬質と通常の両方のタイプがあるので、必ず硬質を選ぶ。浮力が強いので浅い水深に向く。
ろ過装置
アクアテラリウムでは、アクアリウムと比べ全体の水量が少ない、カメのフンや食べ残しのエサですぐよごれるものです。水質の悪化を遅らせるには、フィルターを設置するとよい。浅くても使用できるタイプを選ぼう。
投入式フィルター
エアーポンプにつないで使用。アクアテラリウム用の背丈が低いタイプもある。
外部式パワーフィルター
大型水槽でのアクアテラリウム向きのフィルター。密閉式で水槽よりも低い位置に設置する。
ロックフィルター
岩を模したフィルターで、内部が空洞になっていて、そこにフィルターが内蔵されている。
投入式小型パワーフィルター
カメ用に販売されている水中フィルター。横に寝かせても使用できる。
水温管理
水温を上げるには水槽用ヒーター、温度を下げるには水槽用クーラーや冷却ファンを利用する。
カメ専用ヒーター
カメの飼育用に作られたヒーターで温度固定型だが、必ず水中で使用し、水から出ないようにする。
水槽用ヒーター
温度固定型もあるが、それ以外ではサーモスタットとセットで使用し、水中から出ないように管理。
ヒーターカバー
ヒーターの破損やカメがヤケドしないようにヒーターにはヒーターカバーをつけるとよい。
サーモスタット
温度調節を行う器具。ヒーターをつないで使用。センサー部分は水中から出ないようにする。説明書をよく読んで使用し、火事などの事故を防止。
温度計&水温計
ケージ内のホットスポット近くに温度計を、水中に水温計を設置して、適温になっているかこまめにチェック。
照明・日光浴用グッズ
日光浴させるためのホットスポットは、アクアテラリウムでは水がかかる恐れがあるため、八虫類用でも通常のスポットライトは不向き。必ず防滴タイプを使おう。
アクアリウム用蛍光灯器具
水槽全体をライトアップするのに使用。蛍光灯はは虫類用の紫外線を照射するタイプを使用するとよい。
パワーサンUV
水銀灯タイプ。電球ソケットに入れて使用する。強力なUVBを照射するため大きめのケージ向き、さらに生き物が光から隠れるためのシェルターが必要。
ネオハロゲンランプ
防滴加工がしてあり、赤外線の照射量が多いので、ホットスポットに最適なランプ。
スワンオグロー
ネオジウムガラスを使用した昼用の防滴ランプ。広域スペクトルで日光浴に適している。
メタルハライドランプ
大型のアクアテラリウム向き。水槽から離して使用しないと熟がこもるので注意。
エミート
電球ソケットに入れて使用する。光を発しないセラミック製。昼夜を問わず使用できる。
ホットスポット
明るさをとるための照明や、基本温度のための熱源とは別に、電球やプレートヒーターなどで局所的に温度の高い場所を作ります。これをホットスポットといいます。これによりゲージ内に温度差が生まれ、カメは好みの場所を選んで移動するといわれています。