カメカメを選ぶときの一番のポイント

ショップを選ぶのがカメ選びの第一歩

ペットショップ

カメを入手するには、ショップで気に入ったカメを選ぶのが一般的。このとき、どのカメを選ぶかは、はじめに出会う大きなポイントです。健康なよい個体を選べなければ「きちんと世話をしていたのに突然死んでしまった」ということになりかねません。熱帯魚、犬や猫などと一緒に売られていることが多いペットなだけに、ショップでの飼育環境が適切でないこともあります。だから、カメを選ぶ前に「よいショップを選ぶこと」が重要です。

飼育難易度やコストをチェック

カメには飼育難易度が高い種類もいます。はじめてカメを飼う場合は、飼いやすい種類を選ぶこと。また飼いやすい種類でも、巨大になるカメは飼いやすいとはいえないかもしれません。あらかじめ、どのくらいの大きさに成長するか調べておきましょう。カメは種類によって食べるものが違うので、どんなエサを食べるか、エサを用意しやすいかも要チェック。掃除のしやすさも確認しておくこと。大きくなるカメは、それなりの飼育スペースも必要です。カメの飼育では、飼育ケース、日光浴用のランプ、紫外線ランプなど、さまざまな飼育グッズも必要になるので、飼育にかかるコストを計算し確認することが大切です。

カメの種類によって準備する飼育環境が違う

カメは種類によって生活環境が違います。その生活環境によって、飼育環境も変化します。カメを飼育する前に、どんな飼育スタイルがあるか知り、その上で、飼いたいカメを決めること。カメは生活環境の違いによって、大きく4つのグループに分けることができます。本HPでは、半水棲種、水棲種、陸棲種、完全陸棲種という4つのグループに分けています。

半水棲種のカメ

カメの約3分の2は半陸棲種。ミシシッピアカミミガメ(ミドリガメ)やクサガメ、イシガメ、チズガメ、ドロガメ、ヘビクビガメ、ヨコクビガメなどがこのグループ。主に川や池、沼などの水辺に棲み、日光浴などで陸上に上がる頻度が高い種類。陸上部分と水中部分の両方を作るアクアテラリウムによる飼育スタイルが基本。

水棲種のカメ

水棲種は、スッポンの仲間やマタマタのように、たまには陸に上がるものの、そのほとんどを水中で生活する種類や、スッポンモドキのように産卵時以外は常に水中で生活するカメのグループ。飼育には、熱帯魚の飼育と同様にアクアリウムによる飼育スタイルが基本。陸場は設置しないことも多い。水棲ガメを選ぶときは、飼育環境が適切で清潔か、カメが健康かをチェックして、お気に入りを見つけましょう。また、カメは昼頃によく活動しています。カメが活発に動いているかどうかチェックして選ぶことも大切なポイントです。

陸棲種のカメ

陸棲種はモエギハコガメやセマルハコガメ、トゲヤマガメのように森林やジャングルの湿度の高い陸上で生活していて、水に入るのは水たまりなどで水浴びをする程度のグループ。飼育スタイルとしては陸上部分を多めに設けたアクアテラリウムや水浴び用に水を入れたパットなどを設置した湿度の高いテラリウムが適している。陸棲ガメはある程度の大きさに成長している個体を選ぶのがおすすめ。カメの年齢はわかりづらいので、目安として握り拳くらいの大きさなら比較的安心でしょう。

完全陸棲種のカメ

完全陸棲種は砂漠やサバンナ、森林などで見られ、水に入ることはほとんどなく、陸上で生活。ヨツユビリクガメやギリシャリクガメなど、砂漠やサバンナなど乾燥した場所に棲息しているタイプは乾燥したテラリウム、アカアシガメなど高温多湿な場所に棲息するタイプは湿度の高いテラリウムで飼育するのが基本。

いざ、カメの購入!最終項目をチェック

カメ選び

欲しいカメが決まったら、そのカメのプロフィールなどをショップの人に確認します。カメは家に迎えるなど急に環境が変わると、体調を崩しやすいもの。エサや飼育環境など、ショップでの飼育方法を聞いて、しばらく同じように飼育するのが基本です。エサの内容をかえたいときは、家の環境になれてから徐々にかえましょう。ショップに良くいたカメは売れ残りと思われがち。でも、ショップで何か月も元気にしているなら、それだけ飼育環境になれているといえます。個体選びは、様々なポイントから総合的に判断しなくてはなりません。多くの場合、これらの問題がない個体が売られています。特に専門店ではその傾向が強いと思います。個体選びでのいちばんのポイントは、よいショップと出会うことだと思います。その上でここに記したことを知ってもらえれば、納得のいくよいパートナーと出会うことができるでしょう。

ワシントン条約で保護されているカメ

絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約「CITES(サイテス)」は、1973年にアメリカのワシントンで条約が採択されたため、ワシントン条約とも呼ばれています。ワシントン条約は保護の必要に応じて附属書iからⅲまで3段階に分かれて適用され、現況によって新たに種類が加わったり、段階が引き上げられるなど、つねに内容は変化しています。附属書iに記載されている種類は絶滅危惧種で、学術研究目的以外はすべての輸出入が禁止されているもの。附属書ⅲ、附属書ⅲのものは輸出入も可能ですが、原産国の輸出許可書が必要になるなどの規制があります。カメも多くの種類が指定されており、とくにリクガメ科のカメは、すべてが附属書ⅱ以上。ホウシヤガメ、エジプトリタガメなど附属書iのものもあります。またアメリカハコガメ属、アジアハコガメ属のカメたちも附属書ⅱ以上です。ワシントン条約の附属書に掲載されているカメでも正規の手続きを通して輸入されたものや国内で繁殖させたものなどは飼育も可能。自分が飼おうとしているカメは、ワシントン条約で規制されているのかどうか知っておくことが大切です。希少であることだけに付加価値を見出すのではなく、どんな種類のカメも大切に飼育するのは当然のこと。しかし、希少な種類は安易に飼育せず、飼育するならば繁殖して増やすなどの目的をもつようにしたいものです。

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