カメカメの健康チェックポイント

症状や原因を知り、早めに対処

カメは長生きする動物ですが、飼育下でも本来の寿命をまっとうさせてあげたいもの。カメの様子をよく観察して、病気に早めに気づいてあげることが大切です。

毎日しっかり健康チェック

カメが元気かどうかは、毎日チェックすることが大切です。エサやりやそうじのときに、カメの様子をよく見てみましょう。食欲があるかどうか、排泄物がちゃんと出ているかどうかは、健康チェックの基本。エサを食べず、動きがにぶいようなら、何か病気の可能性も考えられます。

健康チェックのポイント
カメ 病気

・すべてのカメ
甲羅がやわらかい、変形、傷、ヒビなどの異常がないか。
目が腫れたり、開けにくくなっていないか。
目が涙目や充血、白く濁ったりしていないか。
鼓膜が腫れていないか。
鼻水を出していないか。
「ひゅーひゅー」など口から変な音がしていないか。
口が開いたままになっていないか。
総排泄孔から異物が出ていないか。
皮膚が出血したり、ただれたりしていないか。
爪やクチバシが伸びすぎていないか。

・水棲ガメ
体を斜めにして泳いでいないか。

・陸棲ガメ
総排泄孔のまわりが汚れていないか。

体重&甲長測定でカメの健康と成長を確認しよう

カメの健康状態と成長経過をチェックするために、ときどきカメの体重と甲長を測定しましょう。

体重を測定する

カメは甲羅があるので、体がやせても見た目にわかりにくいものです。定期的に体重をはかりましょう。カメをプラケースなどに入れ、体重計で測定。体重が落ちた場合は、なんらかの不調が考えられます。

甲長をはかる

カメの大きさは、背甲の前から後ろまでの正中線上の長さ=甲長を基準とします。図鑑などで示される大きさも、この甲長で表記。実際のカメの大きさは「甲長+頭+尾」になるので、甲長よりも大きくなるというわけです。甲長は甲羅の曲線にそってではなく、前から後ろまでの直線距離で測定します。

フン・尿・尿酸、排泄物を観察する

カメは尾の裏にある総排泄孔から排泄します。半水棲種と水棲種は主に水中で排泄。フンと尿を排泄しますが、毎日、排泄することが多いです。陸棲種、完全陸棲種は、主に陸場で排泄しますが、水場でも排泄します。フンと尿のほかに、白いどろっとした尿酸を排泄。通常、毎日、排泄しますが、水分の摂取が足りないと便秘が右になるカメも。※温浴は排泄を促進させる効果があります。どのカメも、通常の排泄量や形を覚えておき、いつもと様子が違うときは要注意です。

※温浴の方法
温浴は、洗面器などカメがゆったり入れる大きさの容器に約30~38℃のお湯をはり、その中にカメを15~20分ほどつけておきます。お湯の深さはカメの体が半分ほどつかる程度が目安。しかし、種類や個体によってはその深さでも溺れてしまうことがあります。温浴をするときは、カメの様子を見ながらさせること。もしカメが呼吸しづらいようだったら、水位を下げましょう。冬場など温度が下がりやすい季節は、こまめにお湯を交換して温度を維持。また排泄物でお湯が汚れたときもお湯を取り替えます。外気温が低いときは、冷たい空気を吸うと肺炎などを起こす可能性もあるため、暖かい場所で温浴を行います。 ゴファーガメの仲間や、フチゾリリクガメのように温浴を嫌う種類は、高温のお湯につけるとショック症状を起こす場合もあります。これらの種類を温浴させる場合は、35℃程度のぬるま湯を使い、時間も短めにすること。温浴の回数は種類によっても異なりますが、過に1~2回が目安。弱ったカメや輸入直後の個体には日に何度か行うのが効果的です。

カメを診察してもらう獣医さんを探す

獣医

カメを診察してくれる動物病院は、まだまだ少ないのが現状です。カメが体調を崩したときは、まず飼育環境を見直して、改善できる部分は自分自身で改善する努力が必要。それだけで治ることも多いからです。カメを診察してもらうときは、あらかじめ電話をかけるなどして、カメを診てもらえるかどうか確認してから連れて行きましょう。動物病院を探すときは、インターネットやハ虫類専門雑誌などをチェックしたり、カメを扱っているショップで相談してみるとよいでしょう。

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